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超説ハプスブルク家 貴賤百態大公戯
チョウセツハプスブルクケ キセンヒャクタイタイコウノタワムレ
- 定価 本体1,800円+税
- 判型 四六判上製
- 頁数 276頁
- ISBN 978-4-908110-03-0
内容紹介
ヨーロッパに700年間君臨し続けたハプスブルク家の鉄の掟=貴賤婚の禁=の前に、命をかけて抵抗した大公=プリンス=たちの、狂乱の態を、名人・桂米朝の名演「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」さながらに、ハプスブルク家研究の泰斗が語り尽くした1冊。
1914年6月28日、サラエボでオーストリア皇太子夫妻がテロリストに暗殺された。これが引き金となって、人類は未曾有の惨劇・第一次世界大戦に巻き込まれた。が、同時に、斃れた二人の“貴賤の婚”を分かつ銃弾でもあった。ナポレオンの後妻、マリー・ルイーゼ、南大西洋に消えたヨハン・オルト、街娼との婚姻を繰り返すレオポルト・フェルディナント……。人間の業の深さゆえ繰り広げられた悲喜劇と、複雑怪奇な欧州情勢が見事に織り込まれた、“超説”全7幕!
目次
- 口上 妄言妄語一説
- 外務大臣 カルノキー伯爵
- 序章 妥協の帝国
- 第二幕 新聞辞令
- ザクセン=コーブルク=ゴータ家 フェルディナント殿下
- 亡霊 ヘレンバハ男爵
- 第三幕 死ぬほど退屈なのだ
- 長老 アルプレヒト大公
- 第四幕 貴賤婚
- 舞姫 ミリ・シュトゥーベル
- ウィーン秘密警察 ワーグナー刑事
- 第五幕 皇太子の小函
- ミリの姉 ローリ・シュトゥーベル
- 宮内大臣 モンテヌーヴォ公爵
- 第六幕 皇籍離脱
- 第七幕 ホーン岬に散る
- ヨハンの母 マリア・アントニア大公妃
著者紹介
1948年生まれ。明治大学理工学部教授。専攻はドイツ・オーストリア文化史。
『戦うハプスブルク家―近代の序章としての三十年戦争』『傭兵の二千年史』『神聖ローマ帝国』『ハプスブルク帝国の情報メディア革命―近代郵便制度の誕生』『警察の誕生』『ハプスブルク家の光芒』『哀しいドイツ歴史物語 歴史の闇に消えた九人の男たち』、『図説神聖ローマ帝国』『検閲帝国ハプスブルク』『皇帝銃殺 ハプスブルクの悲劇 メキシコ皇帝マクシミリアン一世伝』など多数の著書がある。
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