書籍

内容紹介

〝応仁大乱″から〝下剋上″の時代を活写する歴史小説の金字塔

室町将軍家と今川家に仕えながら、外才の乱波・風魔小太郎を麾下として東征を強める伊勢新九郎＝後の北条早雲は、大地震に乗じて、堀越公方亡き後、足利茶々丸と異形異類たちが引き起こした内乱状態の伊豆統一に動く。が……。

確かな歴史観と類まれな奇想。円熟の作家が描き出す、平成の掉尾を飾る最上等な歴史ものがたり。

目次

• 河原風流（かわら ふりゅう）
• 嘯（うそぶき）
• 東下り
• 安倍川
• 鬼市（きし）
• 伊豆問答
• 謎立（なぞたて）
• 茶々丸狂乱
• 堀越攻め
• 小田併呑
• 大地震（おおない）

著者紹介

東郷　隆（とうごう　りゅう）

1951年神奈川県生まれ。國學院大學卒。同大學博物館学研究助手、編集者を経て作家に。1994年に『大砲松』で第15回吉川英治文学賞新人賞、2004年に『狙うて候―銃豪　村田経芳の生涯』で第23回新田次郎文学賞、2012年『本朝甲冑奇談』で第6回舟橋聖一文学賞を受賞。『終り乱れぬ』『そは何者』『洛中の露―金森宗和覚え書』『御町見役うずら伝右衛門』『御用盗銀次郎』『蛇の王ナーガ・ラージ』『センゴク兄弟』『肥満　梟雄安禄山の生涯』『邪馬台戦記』など著書多数。